平成18年5月1日より新会社法がスタートしました。 中小企業の経営者、これから起業を考えている方に影響が大きいと考えられる新制度のポイントをご紹介します。
▼新会社法での機関設計
これまでは、株式会社は厳格な機関設計の定めがありました。
例えば、株式会社には取締役会および監査役の設置義務、取締役3人以上の設置義務などの厳格な定めがあり、柔軟な機関設計は困難となっていました。
新会社法では、譲渡制限会社については、最低限の機関設計のみを規定し、その他は企業の発展段階に応じて様々な機関設計の選択ができるようになっています。
〜機関設計の選択例〜
現在 取締役3人(うち代表取締役1人) 監査役1名
変更例
1、取締役1人(=代表取締役) 取締役会は廃止する 監査役は置かない
必要最低限の取締役1名のみを置くタイプの機関です。
取締役会も無くなるため、株主総会の権限が拡大します。
取締役が1名ですから、経営の意思決定が早まり、迅速な対応が可能となります
2、取締役1人(=代表取締役) 取締役会は廃止する 監査役1名
取締役を1名にすることで、経営の迅速性を高めるが、業務運営や会計の
チェック機関として監査役1名を置く場合に良いでしょう。
新会社法では、この他にもさまざまな機関設計が可能です。会社の状況に応じた機関設計を検討されてはいかがでしょうか。現在の実情に即した機関を設置し、会社の成長に伴い、その設置形態を変更していくことも可能です。
▼取締役 監査役の任期
これまで株式会社の取締役の任期は2年、監査役の任期は4年とされていましたが、役員の改選を定期的に行う必要性が低い株式会社においては、役員の再任に伴う登記に関するコストが負担になっていると指摘されていました。
新会社法では、譲渡制限会社において、取締役・監査役の任期を定款の定めにより最大10年まで延長することができるようになりました。
▼資本金規制の撤廃
一般的に会社の資本金といえば、株式会社1000万円・有限会社300万円
というのが今までのルールでした。 しかし、新会社法では資本金の金額には規制がなくなりました。 また、会社設立時に必要だった銀行の「払込金保管証明書」が不要になりました。この払込金保管証明書は会社設立時のネックであったこともあり、資本金規制の撤廃とあわせ起業しやす環境が整ったといえます。
▼有限会社制度の廃止
新会社法では、有限会社が廃止され株式会社へ一本化されました。現在は有限会社を作ることはできません。 すでに存在している有限会社はどうなるでしょうか。 会社名には「有限会社」が入ったままですが以下のとおり、実質は株式会社となります。
・出資者は、社員持分ではなく、株式を所有することになります。
・年に1回、株主総会を開催します。※今までは社員総会
ただし、以下の点については有限会社の制度を引き継いでいます。
・毎年の決算公告は不要
・役員の任期規定なし
・取締役が3名以上いる場合でも取締役会は設置できない
【有限会社の株式会社への移行】
有限会社を名実ともに株式会社にすることができます。必要な手続きは以下のとおりです。
・株式会社の定款作成
・株主総会の承認決議
なお、株式会社への移行の手続きは登記手続きをすることにより効力が発生します。
同時に、商号変更、目的変更、増資を行うことも可能です。
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